音声計算練習法と丸付け法

志水メソッド

愛知教育大学教職大学院教授の志水廣先生が開発された志水メソッドは、

  • 「音声計算練習法」
  • 「○付け(まるつけ)法」
  • 「意味付け復習法」
  • 「適用問題定着法」
  • 「ヒント包含法」

の5つから構成されています。今回、私のパイロット校で行なっている「音声計算練習法」と「○付け法」について紹介します。

音声計算練習法

「音声計算練習法」とは、計算一覧表を用いて暗算力を磨く方法です。答えをノートやワークシートに書くのではなく、計算をランダムに並べた一覧表を見て答えを次々と唱えて行きます。(本読み計算、音読計算、声出し計算などともいいます。)
<やり方>
①1人練習:答えを言ってみる(1分間)
②ペア練習:Aさんが言う→Bさんはチェック(1分間)
③ペア練習:交代してBさんが言う→Aさんはチェック(1分間)
④記録:今日の進度を記録する。      合計 5分間
<音声計算 小学校動画>

■メリット
・百ます計算よりも短時間で練習できる
・百ます計算よりも即時にフィードバックできる(即時強化)
・ペア学習により子ども同士の関わり合いが生まれる(励まし合い)
・計算力の伸びを意識させることができる
・計算プリントの印刷が一回で済む(継続的)
■デメリット
・百ます計算よりも導入が慣れるまで難しい
・出題確認役の子どものレベルが一定以上でないと成立しない
→レベルに応じた問題を検討したい

○付け法

「○付け法」とは、教師が机間指導の際に子ども一人ひとりに声をかけながら、子どものノートに赤ペンで○(グアテマラでは✔︎)をつけていく方法です。基本的な考え方としては,全員に○をつけ、×はつけません。(部分肯定)
<やり方>
・全ての問題に○ををつけると時間がかかるので、任意の問題のみ○をつける
・回るルートを決めておく(回りやすいよう机配置にも注意する)
・事前に教材研究で子どもの解答例を予想し、それに対する声かけの準備する
・慣れていないとできた子がノートを持ってきてしまうので、事前に学習ルールを確認する
<志水先生の○付け法実演>

■メリット
・全員に対して個別支援できる
・子どもの意欲を引き出せる
・子ども一人一人の実態を把握できる
■デメリット
・子ども同士の関わりが少ない(児童主体とは言い難い)
・教師に能力が必要で負担も大きい(グアテマラ人には難しい)

おわりに

現在、この「○付け法」で子どもは意欲的に取り組み、全員がノートに答えを書ける状態にはなっています。教師は常に集中力全開で当たるので、授業4〜5本こなすとかなりの疲労感があります。グアテマラの教師は自分の付けに座ったまま丸付けをし、机間指導をしない場合が多いので、この指導法を広められたらと考えています。「音声計算練習法」は現状とても時間がかかっています。また、子どものレベルが低く、問題すら読み上げることすらできない、間違いを指摘することができないなどの問題が生じています。しばらく続けて良い方法を検証していきたいです。

参考資料

・志水廣『算数力がつく教え方ガイドブック』明治図書,2006
志水廣先生のページ