ティカル遺跡(グアテマラ共和国)

現存する最大級のマヤ遺跡

ユネスコの世界複合遺産であるティカル遺跡は、グアテマラ北部ペテン県にあります。先スペインのマヤ遺跡として最大規模で、最も重要な都市遺跡として知られています。

入場料はQ150フローレスから複数の旅行会社がシャトルバスを出しています。目安として往復Q100、ガイド付きはQ150。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)

紀元前800年頃から人が住み始め、紀元前1世紀には王朝が成立します。都市が成立してから崩壊するまでの約800年間に33人の王が君臨し、特に最盛期の8世紀には、人口約6万人にも及ぶ大都市だったと言われています。土器や石碑に描かれた人物の装いや建築物の装飾は、メキシコ中央高原の文化的影響を強く反映しています。テオティワカンが没落する6世紀以降は、近隣の都市との激しい覇権争いの中でめまぐるしい栄枯盛衰を繰り返すことなります。
ティカルを含め、熱地雨林地域のマヤの都市は、9世紀以降人口が激減し、次々に放棄されます。これは人口増加による環境破壊や食糧難など現代社会が抱える問題と同種の要因から起こったものと考えられるようになっています。
近代以前の日本の都市人口統計

グラン・プラザ(大広場)

ティカル遺跡の中心となる広場で、最も壮麗な建築物群の集まる場所です。
中央に立って手を叩くと、周囲の建造物に反響して音が頭上から響きます。支配者の声が、民によく伝わるように施された仕組みです。ここは漫画「ONE PIECE」の空島で出てくる黄金都市シャンディアのモデルとも言われています。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)

Ⅰ号神殿(大いなるジャガーの神殿)

高さ約47mを誇る神殿で、現在の姿は700年頃にハサウ・チャン・カウィール1世を祀る神殿として、息子であるイキン・チャン・カウィールが建てたもので、以前にあった建造物を覆って建っています。ピラミッドの下層に王が邁往された墓室があります。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)
上部の神殿はティカルに特徴的な建築様式の大きな飾り屋根を持ち、9層からなる基台に支えられています。9層に分かれているとされる地下社会を表し、聖なる山になぞらえているといいます。頂上部の神殿の入口は地下世界への入り口である洞窟を表現しています。神殿内部は3部屋に区切られ、逆V字のアーチ形天井には礼装の王と神格のジャガーの姿が彫刻された部材が発見されていることから、別名「大いなるジャガーの神殿」とも呼ばれます。

Ⅱ号神殿(仮面の神殿)

Ⅰ号神殿と対座する神殿で、飾り屋根に壮麗な仮面の浮き彫りがることから「仮面の神殿」として知られます。高さ約38m、Ⅰ号神殿と同時期に建造されたハサウ・チャン・カウィール王の王后の神殿であると考えられています。階段を登って神殿入り口付近に行け、グラン・プラザを一望できます。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)

Ⅲ号神殿(偉大な司祭の神殿)

810年に建造されたグラン・プラザの西側に建つ高さ約55mの神殿。内部の天井を支える部材の彫刻から「偉大な司祭の神殿」の別名を持つ大きな神殿。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)

Ⅳ号神殿(双頭の蛇の神殿)

高さ約64.6mで、アメリカ大陸の先スペイン期建造物の現存するものとしては最大規模の高さです。神殿内部の部材にはマヤ長期暦の日付(西暦741年)が記されており、建物自体も同じ頃に建造されたことがわかっています。現在ピラミッド形の季題の頂上まで登ることができる唯一の神殿です。ここからの景色は格別で、スターウォーズEp4でも使用されています。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)

Ⅴ号神殿

ティカル遺跡で2番目に高いとされ、観光客用の階段が実際の階段とほぼ同じ傾斜で東脇にかけられていましたが、現在は腐朽して登頂が禁止されています。
7層が連なる外観は古典期前期の様式を引き継いだもので、角が丸みを帯びているのが特徴の一つです。飾り屋根には雨の神の像が6体彫刻されています。神殿本体の壁は、飾り屋根を支えるために4.57mと暑く、内部の空間はわずか90cmほどの幅しかありません。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)

北アクロポリス

グラン・プラザの北面一帯は、ティカルでもとも複雑に建物が重なり合う、広大な埋葬空間です。歴代の王が埋葬されるたびに増築が加えられてかつては数々の廟がひしめき合って建っていました。紀元前350年頃から建築が始まり、衰退後の後古典期までも墓として使用され続けてきました。現在地上にある建造物軍は3世紀ごろのもので、下に埋没している大きな仮面の彫刻を施した初期の神殿の一部が草葺の保護屋根の隙間から見られます。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)

中央アクロポリス

グラン・プラサの南に広がる区域で、45の建造物と6つの中庭を囲むように建てられた2〜3階建の細長い宮殿建造物群が見られます。ティカルの王族や貴族の居住区だったと考えられ、建築構造から当時の生活が想像できます。石製ベンチのある区画は寝室で、彩色土器や壁画などからここに毛皮や敷布を敷いて休んでいたことがわかっています。出入り口の上部にはホゾ穴があり、扉がわりの布をつるす布がかけられていたようです。
ティカル遺跡(グアテマラ共和国)